ニュース記事概要
ある時、突然、地中の水道管が破裂し、水が地表に噴き出す――。そんな事態が日本のあちこちで起きている。水道管が破損すると、家庭や事業所への給水が止まる。復旧工事で道路が通行止めになることもある。統計によれば、「管路」と呼ばれる基幹の水道管だけで年間に約2万5000もの事故が起きている。背後にあるのは、水道管の老朽化だ。「蛇口をひねると、おいしい水が出る」が当たり前だった日本の水道。その「当たり前」に、じわりと危機が忍び寄っている。
https://news.yahoo.co.jp/feature/167
・国内の水道普及率は2014年度で97.8%
・日本に張り巡らされた水道管は延べ約66万キロ(地球を16.5周)
そのうちの12%にあたる延べ約8万キロが耐用年数を超えている
・全国の水道管の更新率は年間0.76%
参考URL https://www.sbbit.jp/article/cont1/33769
(1)相反する2つ以上の意見
東京大学大学院工学系研究科の滝沢智教授(都市工学)
「水道は公営企業という形を採っています。財源は、市民が払っている水道料金。残念ながら、そこに水道管を更新する費用が十分に計上されてこなかった。単年度では収支バランスが取れていても、設備資産の更新費用が含まれていないのです」
深浦町水道課
「人口減少で減収が続く。町民に安い水を提供したいが、財政が厳しく、妙案が見つからない」
「今は黒字でも、大半の自治体が将来、大赤字になる。早期の値上げや市町村の事業統合など、30~50年先を見すえた戦略が必要です」
値上げではなく民営化で経営をスリムにする構想もあるが、「市民生活を支える基幹インフラを民間に任せていいのか」といった慎重論も根強い。
「民営化後に行政と市民が監視、評価するシステムの導入が不可欠。自治体間の連携や情報公開規定の明確化も欠かせない。将来の水道事業を支える職員の育成を事業体に求めることも忘れてはいけない」
参考URL
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/feature/CO023571/20161204-OYTAT50006.html
(2)仮説
高度成長期(1970年代)に多くの水道管が整備され、
12%程度が耐用年数を超えて、いつ壊れもおかしくない状態となっている。
・水道管を定期交換する費用は、水道料金含む仕組みにしていなかったので財源がない
・少子高齢化で市町村の人口が減ってきているため、財源難に拍車をかけている
・地中に埋まっているため、老朽化しているか判断が難しく、壊れてから対処と後追いになっている
水が出るのは「あたりまえ」だから。水道管を直してもマイナスが0になるが、プラスにはならない。
(3)中立な立場で提案する
・過疎になって居住地域を徐々に集約して、使用する水道管の長さを短くしていく。
・「漏水監視サービス」などを開発しているメーカと複数自治体がタッグを組んでことにあたる。自治体は情報や環境の提供をメーカへ行い、メーカは問題解決を行う。代表自治体が実験を行い、その他自治体は開発、実験費用を負担し、実証実験後は参加自治体全てに同システムを供給する。
https://www.huffingtonpost.jp/nec-information-square/water-pipe_b_9233788.html