ニュース記事「返礼見直しバカを見る? ふるさと納税曲がり角 」_28

ニュース記事概要

2017年度も全国の自治体の受け入れ額は過去最高額を更新したものの、伸び率は縮小した。返礼品競争の自粛を促す総務大臣通知を受けて、返礼の見直しや使い道の明確化などの動きが広がったが、豪華な返礼を続けた自治体が額を伸ばした。応援寄付金という本来の趣旨が問われている。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33224020Q8A720C1ML0000/


ふるさと納税:

都道府県や市区町村への寄付額から2千円を超す額が所得税と住民税から控除される制度。

控除される寄付額は収入などに応じ上限がある。

15年度から控除限度額が広がり、確定申告の手続きも簡略化されて利用が伸びた。

多くの自治体が民間の仲介サイトを活用し、返礼品を競って寄付を募る。

「納税」という言葉がついているが、実際には、都道府県、市区町村への「寄附」である。

ふるさと納税制度は、「生まれ育ったふるさとに貢献できる制度」、「自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度」として創設された。

17年度のふるさと納税総額:3653億円。前年度比の増加率は28%

全1788自治体のうち受け入れ額が増加61%、減少39%。

参考URL

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/about/

(1)相反する2つ以上の意見

トップ20の返礼率は平均44%に達し、全自治体(38%)より高い。6自治体では50%を超し、30%未満は1自治体にとどまる。

「正直者がバカを見ている」。石川県輪島市の担当者は憤る。17年度の受け入れ額は5千万円減り3億6千万円だった。もともと返礼率は3割以下。「ルールを守らない自治体のせいで過疎地や被災地にとって大切な制度そのものが壊れかねない」

(2)仮説
「ふるさと納税」という寄付を作った動機
→地方に仕事がなく、人が集まらない。人が集まらないから税金が集められない。
これを解消するために作った。
「ふるさと納税」という寄付をする動機
→自分の住む地域や、国に税金を納めるより、地域に寄付した方が返礼品という「リターン」が明確に得られるから。
→「リターン」が目的なので額を最大化しようとする。
寄付を作った動機と、寄付をする動機がアンマッチなことが問題だと感じる。

(3)中立な立場で提案する
地方自治体の地域特産品、名所、イベントの創出・維持するための寄付金を「ふるさと納税」とする。
これらが創出・維持されれば地域の仕事が増えるのではないか。
また、地域特産品、名所、イベントは世界に紹介できる「日本ブランド」とする。
「日本ブランド」は国家が認証を行い、お墨付きをつける。
「日本ブランド」品を返礼品とする。
「日本ブランド」の定義:日本に住んでいる日本人が主体となって企画し、作っていること。世界に紹介できるクオリティを有していること。
各プロジェクト単位で寄付を受け付ける。必要最低寄付額と募集期限を設定する。
「リターン」は成功報酬とする。
→イメージはクラウドファンディング
意図
・何か新しいことを始める際にはお金が必要となる。それを自分の自治体の外から引っ張ってこれるようにする。
・国家がお墨付きをつけることにより、地域自治体単独で世界への特産品のプレゼンをしやすくする。→世界にファンができれば地域に人がいなくても維持できる。
・国家で「クールジャパン」を政策として行っているので、世界へ「日本ブランド」を紹介する。
参考文献:

マツダがBMWを超える日 クールジャパンからプレミアムジャパン・ブランド戦略へ著者 山崎 明  出版社 講談社+α新書

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