ニュース記事「“宿題の出品”禁止 メルカリ、楽天、ヤフーが文科省と合意」_43

ニュース記事概要

メルカリ、楽天、ヤフーは、各社が運営するネットオークション、フリマアプリで、読書感想文や自由研究など“宿題の完成品”を出品することを禁止する。文部科学省が8月29日、3社と対応方針で合意したことを発表した。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1808/29/news094.html


(1)相反する2つ以上の意見

文科省

「児童が自ら宿題に取り組むことの大切さを周知している」とし、こうした出品を問題視

メルカリ、ヤフー、楽天

「文科省と連携・協力し、子どもたちの未来を第一に考えて取り組んでまいります」

髙橋知典弁護士

宿題代行が人気の背景には、親や家族が子どもと一緒に宿題をやってあげる時間がない家庭が多いというのがあるのではないか。

ひと昔前であれば、親や家族の誰かが宿題を一緒にやっていたものが、今は手が足りないのかもしれない。

加藤浩次

「これ、学校の先生の負担が多くなると思うんですよ。宿題の準備しなきゃいけない、返ってきたら採点もしなきゃいけない…(夏休みの宿題は)学校の先生に依存しすぎだと思う」

と、先生たちや学校側の負担も大きいことを訴え、「夏休みの宿題はいらない」

https://www.fnn.jp/posts/00355870HDK

http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1808/29/news107.html

https://sirabee.com/2018/08/31/20161773458/2/

(2)仮説

・夏休みの宿題は両親が手伝っていた。(もちろん独力の子もいる。)

・共働きが増え、両親が子どもの夏休みの宿題の面倒をみにくくなった(またはみれなくなった)。

・ネット環境が整ったことで、両親に代わりにネットの第三者がお金で「夏休みの宿題」を解決している。

・「教育」に「経済合理性」を持ち込んでしまっているのではないか。

たとえば、10ページの宿題をこなしたとしても学力はすぐには上がらない。

一方、5,000円払えばゲームソフト一本とすぐに交換される。

貨幣経済と同じ感覚で「教育」を考えると、

苦役に見合うリターンがすぐ得られないので無意味に思える。

1日我慢して読書感想文を書くより、メルカリに売っている宿題を買った方が合理的となっているのではないか。

参考文献:「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち」著 内田樹 出版 講談社文庫

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