【ニュース #80】切符の料金がわからない…「世界一」の日本の電車、実は使いにくい?

ニュース記事概要

「日本の鉄道事情はすばらしい」と言われる。
定時運航率が世界トップレベルであり、乗客がきれいに整列乗車をしていること、駅や車内が清潔であるなどが理由だ。しかし、玄人向けの電車システムとなっている。
オリンピックを控え、外国人にも使いやすい改善が必要ではないか。

(1)相反する2つ以上の意見

雨宮 紫苑(ドイツ在住フリーライター)

ドイツの鉄道

ドイツの電車は雑で不便。これは事実である。しかしシステムは非常にシンプルだから、「迷う」ということはまずないのだ。

ドイツの券売機は、目的地欄で「BE」とタッチすれば「ベルリン中央駅」「ベルリン北」「ベルリンシティー」のように選択肢が出てくる。到着地を設定すれば、何時何分にどこ行きの電車がどのホームから出るのかが表示され、そのなかから乗りたい電車を選べば金額が出て切符を買える。

日本の鉄道

人身事故やちょっとした停電で電車が15分遅延すると、それだけで首都圏の主要駅には人が殺到して機能不全に陥る。平時でも、整列乗車しないと人が多すぎて乗れない。

たとえば、券売機で目的地に『東京駅』と入れたらいくつかの路線と値段が出て、比較して乗りたい電車を選ぶ。そしたらその路線の乗り場案内も出る。必要に応じて時刻表や地図の印刷も可能にする。東京駅で『丸ノ内口』に出る設定にすれば、「××線の〇車両目がおすすめ」など表示される。

そうすれば、東京の電車に乗り慣れていない人も、どうにかたどり着けそうではないだろうか。

(2)仮説(450文字以内)
・日本人とドイツ人で、鉄道システム作りの考え方が違うのではないか。
→日本:よく利用する人の利便性が最大になるように設計する。
ドイツ:多少不便でも、初心者が使えるように設計する。
ドイツ語圏オーストリアの地下鉄を利用したことがある。
切符は「24時間、48時間、72時間の利用」の3種類だった。
日本のように終着駅で料金が変わるものではなかった。
切符を通す改札機も無く、最初に利用開始の印字をすると
利用時間終了までスルーで入れる。駅員さんはいなかった。
改札機がないからコスト削減のうえ、メンテ費もかからない。
改札機が壊れて利用者が困ることもない。
不正乗車を駅員で監視することを放棄しているので人件費もかからない。
(防犯カメラはある。)
思い切った合理化だなと感じた。

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