【読書#51】14歳からの哲学入門

<読んだ本>
14歳からの哲学入門
著 飲茶 出版社 二見書房
<筆者の言いたいこと>
すべての哲学は、十四歳レベルの発想、誤解を恐れずに言えば、
「極端で幼稚な発想」からできている。
哲学とは、「価値」について考えることである。
今までにない新しい「価値」を生み出したり、
既存の「価値」の正体を解き明かしたりすることである。
(昔)生活に必要なものを作りたい→仕事をする
しかし、今はこうである。
(今)とにかくお金をグルグル回したい→仕事をする
<今後に生かす(100文字以内)>
機能ではなく、高級、特別というイメージを与えてくれる記号に
お金を払っている。
記号は実体がないので無限に生産できる。
ボードリヤールの言う記号消費時代というのがなるほどなと感じた。
<その他>気になった言葉
「経済を回すために公共事業を投入せよ」と言っても、作るべき橋や
高速道路を作りまくって、他にやるべきことがなくなっちゃったらどうすれば良いの?」
この問いについて、ケインズはこんな過激なことを言っている。
「あらかじめ土の中にお金でも隠しておりて、そこを掘って埋めるような仕事をさせればよい。それども景気対策には有効だ」
いわゆる学問とは、職人(専門家)たちが「強固な理論」の構築に
しのぎを削ってきた活動のことであると言える。
なぜあるののか?それは、デリダに言わせれば、単にその狭い界隈で、
一番権威を持った偉いヤツが勝手に「これが一番正しい理論だ!異論は許さん!」
とパワーゲームを仕掛けてきて、たまたま勝ったからにすぎない。
ではなぜその「記号(イメージを与えてくれるもの)を消費する社会」だと
破綻しないのだろうか?
答えを先に言えば
「消費される記号には実体がないため、無限に生産できるから」
「人間が何かに対して「正しい」と言うとき、その判断基準および
根拠は、単に「正しそうだ」という「個人の気分」にすぎない」(by ヒューム)

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