<読んだ本>
最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常
著 二宮敦人 出版社 新潮社
<筆者の言いたいこと(200文字以内)>
音校なら演奏技術、美校ならデッサン力。
そういった、いわば基礎の部分にまず高い能力が求められる。
だが、それはできて当たり前。
なぜなら努力で何とかなる部分だから。
藝大が求めているのは、それを踏まえたうえで何か、
才能としか表現できない何かを持った学生だ。
何人もの人間がそこを目指し、何年かに一人の
作家を生み出して、残りはフリーターになってしまう。
それが当たり前の世界だという。
<今後に生かす(100文字以内)>
「作れるものは何でも作ろうとする美校の生徒を見て
何事にもお金を使うという前提で考えていたことに気づく」
という所が印象に残った。
お金以外の解決法も考えるようにしたい。
<その他 気になった言葉>
・「デザインって、お客さんありきなんですよ。
いかに相手の要望に沿ったものを作るかですから。
逆にいうと独創性とか、個性が重要ではないんです。
そのせいか、他の人の作品と競うとか、
そういう意識が薄いと思います」
・「音楽は一過性の芸術だからね」
「つまり、その場限りの一発勝負なのよ。
作品がずっと残る美校とは、
ちょっと意識が違うかもしれない。
あと、音楽って競争なの。
演奏会に出る、イコール、順位がつけられるということ。
音校は順位を競うのが当たり前というか、前提になっている世界なんだよね」
・「…しなさい。なお、この試験はあなたの構想力、
創造力、表現力を考査するものであり、正解を求めるものではありません」
・建築の最小単位は椅子、という考えなんです。
人間の体とモノをどう関係させるのか、それを考えるのが建築ということで…
まずは椅子。
・「打楽器専攻をイラっとさせる一言、というのがありまして」
「「トライアングルなんて誰が叩いても同じじゃん」。これです」
「…あの、すみません…違うんですか?」
「違うんですよ」