<読んだ本>
戦争の記憶
コロンビア大学特別講義-学生との対話-
著:キャロル・グラック 出版:講談社現代新書
<筆者の言いたいこと(200文字以内)>
国と国とで異なる戦争の捉え方がぶつかると問題となる。
戦争の捉え方は「歴史」と「共通の記憶」から作られる。
「共通の記憶」は変化し得るものだ。
慰安婦問題は1990年代まで問題化していなかった。
高齢になった慰安婦たちの訴えと、
女性の人権を見直す世界の機運によって問題化した。
慰安婦問題は公での論争を通じて知る記憶となっている。
直接的には何の関係もないイギリス、アメリカなどでも議論されている。
<今後に生かす(100文字以内)>
「オフィシャルな領域というのは
自発的に動いているというよりは
「何か」に反応している。」
というのがそうだなと感じた。
慰安婦問題で日本政府が強制性を否定したとき、
韓国政府は何に反応しているのかを考えたい。
<その他>
・9.11が起きたときにアメリカ人のごく普通の人々から
ヘンリー・キッシンジャーまで、多くの人々が即座に思い浮かべたのが、
「これは、もう一つのパールハーバーだ」ということだったからです。
・歴史と記憶が矛盾している
・「パールハーバーからヒロシマまで」というのは、
アメリカによる日本占領期に日米が共同で作り上げ、
日米同盟によってその後何十年も支えられてきた物語だ。
だがこの物語には、中国との戦争が欠けている。
・新聞は、読者を獲得したい、真実を伝えたい、
ということのほかに、収益源を広告主などに頼っている私企業です。
・1989年に冷戦が終わって以降、日本は戦争について
共通の記憶に対処せざる得なくなってきました。
なぜなら、中国の台頭によって、日米同盟のほかにアジアとの
関係も考慮する必要が増したからです。
・私的な物語が公的な力を持ったのだ
・どうしてドイツでホロコーストが起きたのか
について学ぶ目的は、抽象的に「二度と繰り返しません」
と言うだけでなく、あなたの責任は何なのか、
なぜそれを防ごうとしないのかという、
現在における責任の話なのです。