エンジニアに成るためには(2)

エンジニアの私なりの定義は以下の二つだ。

1. 経験的観察結果を数学的なツールでまとめ、仮説を立てることができる人

2. 仮説を具体的な製品にするために人とお金を引っ張ってこられる人

1を身につける具体的な方法を書いてみる。

ポイントは自分で勉強できるようになることだ。

その方法の一つとしては理工系大学に進学し、4年間勉強し

卒業論文を書くというのがある。

例えば、私の場合は大学で機械工学を勉強した。

これはクルマのエンジンを作るための学問だ。

3年間、基礎勉強をし4年目に研究室に入り、

鉄よりも軽くて丈夫な材料(炭素繊維強化プラスチック)を

安く作る方法について卒業論文を書いた。

大学を選ぶ際は、自分の進みたい分野の研究室があるかどうかを見ると良い。

進みたい分野が決まっていない人は、興味がある学部を決め、

実習実験を必修でちゃんと行っている大学を選ぶ。

大学の質を担保するものとして「実習実験」があると感じる。

実験をして、客観的なレポートを毎週書くというのは

エンジニアとしての基礎体力になるからだ。

「実習実験」をきちんと行っている大学は偏差値が

高い傾向にあるので、大学受験までに理数系基礎学力をつける必要がある。

・なぜ大学で勉強し卒業する必要があるのか?

 →自分で本を買い勉強し、実験に必要な設備を購入できるなら、

  大学に行く必要はない。

  毎日の自学自習ができない人が大学に行く。

  また、論文などで自分のアイデアを客観的な評価にさらすときは

  大学生という肩書があると便利である。

   社会は能力に関係なく、どこの大学を出たかで人を判断することがある。

  これは個人による独断よりは確率が高く、

  採用担当者の言い訳がしやすいからだ。

  大学を卒業すると無駄な試験や、スクリーニングを避けることができる。

・なぜ日本の企業は勉強した分野を無視した人事をするのか?

 →以下は私の仮説である。

  日本の大手製造業でエンジニアとして出世するためには

  マネージャーになる道が王道とされる。マネージャーになるためには

  あらゆる分野を少しずつ知っていることが求められる。

  だから大学で勉強した分野と全くの異なる

  畑違いの部署に入れるという人事をする。

  このため、大学で何を勉強していたのかということを

  無視した人事をする。

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