タイトル:ファクトフルネス
著者:ハンス・ロリング、オーラ・ロリング、アンナ・ロリング
ロスリング・ロランド
訳:上杉周作、関美和
出版社:日経BPマーケティング
<著者の言いたいこと(200文字以内)>
使える時間や労力は限られている。
だからこそ頭を使わないといけない。
そして限られた時間や労力で、やれるだけのことをする。
それができる人こそが、最も慈悲深い人なのだと思う。
もし数字をひとつだけ見せられたら、必ず
「それと比較できるような、ほかの数字はないんですか」
と尋ねよう。
人々の死因を調べたり、家計簿をつけたりするときは、
まず「全体の8割を占める項目はどれだろう?」と考えるようにしている。
<今後に活かす(100文字以内)>
量ではなく割合を計算する。
また、全体の8割を占める項目はどれだろうと考える。
間違った分類に気づき、より適切な分類に置き換えられないか考える。
自分の経験をもとに、ほかの人たちをアホだと決めつけない。
<その他>
・女性が教育を受けると、良いことが連鎖的に起きる。
職場に多様性が生まれ、意思決定の質も上がり、
より多くの問題を解決できるようになる。
教育を受けた母親が増えると子供の数も減り、
子供ひとりあたりの教育費が増える。
・「悪い」と「良くなっている」は両立する。
・極度の貧困から抜け出した数十億の人々は、
子供をたくさんつくる必要がなくなった。
もう、家庭の小さな農場で、たくさんの子供を働かせなくてもいい。
もう、病気で亡くなる子供の分だけ、多めに子供をつくらなくていい。
女性も男性も教育を受けるようになると、
子供には貧しい思いをさせたくない、
もっと良い教育を受けさせたいと考えるようになる。
手っ取り早いのは、子供の数を減らすことだ。
そして、避妊具という文明の利器のおかげで、性交渉の数を減らさずに、
子供の数を抑えられるようになった。
・極度の貧困に暮らす家庭は、たくさんの子供がいないとやっていけない。
・実際は、貧しい子供を助けないと、人口はひたすら増え続ける。
人口増を止める確実な方法はひとつしかない。
極度の貧困を無くし、教育と避妊具を広めることだ。
・世界はとても不公平だが、どんな暮らしをしている人も、
所得が倍になると暮らしが変わる。
・人々の暮らしぶりにいちばん大きな影響を与えている要因は
宗教でも文化でも国でもなく、収入である。
・妊婦の命を救うには、地元の病院への交通手段を整備することがいちばんだ。
病院があっても妊婦がそこにたどり着けなければ、何の役にも立たない。
救急車もなく、救急者が通れる道路もなければ意味がない。
それと同じで、いい教育に必要なのは、教科書をたくさん与えることでも
教師を増やすことでもない。
学びにいちばん大きく影響するのは、電気だ。
電気があれば、日が暮れたあとに宿題ができる。