タイトル:街場のメディア論
著者:内田樹
出版社:光文社新書
<筆者の言いたいこと(200文字以内)>
潜在能力が爆発的に開花するのは、自分のためというよりは、
むしろ自分に向かって「この仕事をしてもらいたい」と
懇請してくる他者の切迫だということです。
情報を評価する基準は、その情報を売ることによって、
世界の成り立ちについて理解が深まるかどうかだ。
学者として最も重要な資質は学問の自由を守るために
身体を張れるということです。
コミュニケーションとは「価値あるもの」を創出するための営みです。
<今後に活かす(100文字以内)>
まわりの人からの「これ、やって」というリクエストににこやかに応じる。
大抵の場合、自分の能力適正についての自己評価よりは、
まわりの人の外部評価の方が正確だから。
「誰でもいいそうな言葉」は発しない。
<その他 気になった言葉>
・貧乏であることに安住している人には同情しない
・何かを見たとき、根拠もなしに「これは私宛ての贈り物だ」
と宣言できる能力のことを「人間性」と呼んでもいいと思います。
・ものそれ自体に価値が内在するわけではなく、
それを自分宛ての贈り物だと思いなした人が価値を創造する
・ブリコルール
→手元にあるありあわせのもので、なんとか当座の用事を
間に合わせてしまう人
・人が「無意味」だと思って見逃し、捨て置きそうなものを、
「なんだかわからないけれど、自分宛ての贈り物ではないか」
と思った人間は生き延びる確率が高い。
・結婚生活の幸福は自然過程じゃなくて、自力で構築するものだからです。
・与えられた条件のもとで最高のパフォーマンスを
発揮するように、自分自身の潜在能力を選択的に開花させること
・人間がその才能を爆発的に開花させるのは、
「他人のため」に働くときだからです。
人の役に立ちたいと願うときにこそ、人間の能力は伸びる。
それが「自分のしたいこと」であるかどうか、
自分の「適性」に合うことかどうか、そんなことはどうだっていいんです。
・ピンポイントで、他ならぬ私が、余人を以ては代え難いものとして、
召喚されたという事実が人間を覚醒に導くのです。