ニュース記事「 中国ですでに1000万人以上が航空券購入禁止に、国民を格付けする「社会信用システム」導入ー仏メディア」_25

ニュース記事概要

2018年5月18日、仏メディア・RFIは、中国紙・南方都市報の報道を引用し、中国の社会的信用評価システムは現時点でまだ草稿の段階にもかかわらず、すでに1000万人以上が航空券の購入が禁止されたと伝えた。

http://www.recordchina.co.jp/b602124-s0-c30-d0052.html


2018年4月末時点

裁判所による全国の信用失墜被執行者は1054万人

航空券購入制限者は累計1114万人

高速鉄道乗車券購入制限者は425万人

市場監管総局によると

営業許可が取り消された企業は1848万社

経営異常企業457万社

厳重違法企業は33万社

芝麻信用(ジーマ信用):アントフィナンシャル(旧アリペイ)が2015年1月からスタートした信用数値化サービス

シェアリングエコノミーが芝麻信用(ジーマ信用)のスコアと連動しており貸し手は安心できる借り手なのかをスコアから瞬時に判断し、デポジットを徴収すべきかを決定する。

https://glotechtrends.com/cashlesssociety-zhimacredit/

(1)相反する2つ以上の意見

中国政府

このシステムの目的は、より信頼のおける、調和のとれた社会を推進することだ

人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの上級研究員マヤ・ワン

「社会信用システムは、善行を奨励し、悪行を処罰するために習政権が実施する、完全支配のシステムだ。それも進化する」「制度が成熟すると共に、逆らう者への処罰はひどくなるだろう」

中国研究機関メルカトル・チャイナ・スタディーズのサマンサ・ホフマン

「このシステムの第一の目的は、党の力を維持することだ」

スウェーデン国際情勢研究所の研究員

この制度は「適用範囲と程度が実に大規模で、個人の行動やどんな本を読んでいるかについても詳細に調べられる」「(米インターネット通販大手)アマゾン(Amazon.com)のユーザーの閲覧購入履歴の追跡システムに、(作家の)ジョージ・オーウェル(George Orwell)が描いた政治的な仕組みを加えたようなものだ」

批判の声

この制度は市場や政治行動をコントロールするための新しいツールにすぎない

参考URL

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/05/14-8_1.php

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180331-00010001-clc_teleg-int

(2)仮説

中国共産党の一党独裁であるため、国内の情勢安定化が課題である。

技術的に14億人の情報断片から信用の数値化が可能となった。

そのため、国内の秩序を維持・向上させることを大儀として

「社会的信用評価システム」導入をした。

中国の外の人たちは、これが成功した場合、

自分の国でも適用されるのではないかと心配をしている。

(3)中立な立場で提案する

移動手段のチケット購入を「社会的信用評価システム」の低スコアで禁止することをやめる。

ただし、高スコアの場合は、優遇・特典をつける。

信用回復手段を明確にして告知する。

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