【自伝(2)】損切する部分と、損切できない部分を決める

冬にストーブ、コタツ、エアコン、電気ポットをかけて、家のブレーカを

落としたことはないだろうか。あれはなぜ起こるのか?

電気を使い過ぎると危険なので、

ある一定量を超えたら電気を止めるように作られているからだ。

例えば、ブレーカを落とさずに大きな電気を流し続けたらどうなるのか。

電気を通るケーブルが耐えられず燃えたりする。

安全を守るためにブレーカーは必要だが、切れると復旧が大変である。

そこで、エンジニアは大元のブレーカからさらに

電気の使い方を考えて小さなブレーカを複数付けて、リスクを分散する。

こうすれば大元は無事で、復旧は小さいブレーカのみで良くなる。

家くらいなら大したことがないが、

大きな工場だとこれがとても重要になる。

例えばベルトコンベアの一つが大きな電気をまき散らして故障し、

ブレーカーで工場の電気が全て止まってしまったする。

一瞬で生産能力が0になり、復旧にも時間がかかってしまう。

これが、ベルトコンベアのすぐ近くにブレーカーがあれば、

工場全体は守られ、そのベルトコンベアだけを復旧すれば良くなる。

損切する部分と、損切できない部分を決め 、

何か不測の事態が起きても最小限度の被害に抑える。

というのが電気インフラを作るときの心得になる。

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