【自伝(1)】電気は振動だ

社会人に「サイン、コサインを学生時代習いましたか?」

と尋ねたら90%以上が「YES」と答えるだろう。

次に「仕事でサイン、コサインを使いますか?」と聞いたら

90%以上が「NO」と言うだろう。

じゃは何に使われているのか?全くの無駄知識なのか?

というとそうではない。

あなたの家にある家電全てに使われている。

コンセントの電圧は100V、周波数は60Hz(西日本)で各家庭に配られている。

この周波数60Hzを表現する言葉がサイン、コサインだ。

60Hzの意味は1分間に60回綺麗に電気(電圧)が振動することだ(図.1)。

(正確には交流の電気(電圧)は振動するが、直流の電気(電圧)は振動しない。 )

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は image-22.png です
図.1 コンセントの電圧の波形 v(t)=100sinω

60回綺麗に電気が振動せず、

例えば扇風機に流れている電気の振動が

1分間に10回→60回→10回となったら、

扇風機は何も触ってないのに、勝手に弱→強→弱と回転する。

電気は振動が速いほど強くなり、

振動が遅いほど弱くなるからだからだ。

エンジニアはサイン、コサインを使って電気を操り、

例えばエレベータを上手に動かすことができる。

エレベータは最初ゆっくり加速し、速度Maxになり、

停止階でゆっくり止まる。

これはエンジニアが電気の振動を上手に変える設計をし、

エレベータを巻き上げるモータが、その命令通りに動くからだ。

もし仮に人類からサイン、コサインの言葉が失われたら

コンセントに繋いでも電気はまともに流れないし、

エレベータもまともに動かない世界になるかもしれない。

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