ニュース記事「「紅いシリコンバレー」深センで目撃したロボット産業の恐るべき進化 」_23

ニュース記事概要

この中国企業が造るロボットを見ると、日本ではあまり見ない工作機械と一体化したようなもので、スマホのカバーなど軽いものをいかに素早く曲げて研磨するかに力点が置かれて開発されている。ロボットも工作機械も作業が止まっている時間がないように、「正味稼働」を高める設計がされている。こうした設計思想自体が、製造現場が海外に流出している日本では失われつつある。

http://bunshun.jp/articles/-/7811?page=2


・20年前の工員の月給は600元(約1万円)程度が相場→今:5000元(約8万5000円)

・中国における労働者1万人当たりの産業ロボット普及台数は69台

(1)相反する2つ以上の意見

「日本ではロボットの能力は、どれくらいの重さのものを運ぶことができるかを示す可搬重量で評価されるが、中国では処理スピードが重視される。

しかし日本企業はこうした顧客のニーズを把握できていない。

中国に開発部門を持たない日本のロボットメーカーは、

中国の生産現場の変化の事情に疎くなり始めている。」

「日本製のロボットや工作機械が中国の現場ではそのまま使えないだけでなく、

日本の本社の生産技術部が設計した製造ラインの発想自体が古くて中国では使えない。

日本から製造現場がなくなっているので、

現場を見たことのない技術者が机上の空論でライン設計するからです。

これが本当の『空洞化』ではないか」

中国のロボット産業の成長に象徴されるように、中国企業は意思決定が速い。

そして、「徹底したデータ主義と負けを率直に認める現実主義によって、技術力を身に付けるのが速い」

(2)仮説

日本の製造業はコスト削減のため、海外に生産拠点を移してきた。

日本の製造現場が縮小・消滅しているため、現場ユーザーの感覚がわからなくなっている。

中国の製造レベルが向上し、納入する製品に対する要求レベルが上がってきている。

そのため、独自に進化している中国の現場ニーズを理解し、提案するだけの力がない。

日本のロボット、工作機械は現場のニーズに合わなくなってきており、

そのままでは使えなくなっている。

(3)中立な立場で提案する

・開発部門を中国に置き、中国仕様の開発を行うこと。

・開発、設計、製造の各プロが集まったグループ単位でプロジェクトを進める。

予算と期間を最初に決め、開発~試作品を最後まで一気に行う。

試作品が完成したら、グループを解散し次の試作プロジェクトを行う。

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