【ニュース記事 #69】安田純平さんめぐり激論 ジャーナリストらは擁護、自己責任論も

ニュース記事概要

2015年6月、フリージャーナリスト安田純平さんが内戦を取材するため

トルコからシリアに渡った後、行方が分からなくなっていた。

日本の菅義偉官房長官は23日夜、シリアで3年間拘束されていた安田純平さんが

解放されたとの情報がカタールから寄せられたと発表した。

何度も拘束された経緯などから、ネット上などで激しいバッシングが続いている。

安田さんを疑問視する著名人のツイートも、大きな反響を呼んだが、

報道現場にいるジャーナリストらが安田さん擁護の声を上げている。

http://news.livedoor.com/article/detail/15504515/


国際テロ組織アルカイダの関連組織「タハリール・アル・シャーム機構(HTS)」が要求した身代金:1000万ドル(約11億円)

https://www.bbc.com/japanese/45961635

(1)相反する2つ以上の意見

安田純平(フリージャーナリスト)

ー解放のときはどういう状態だったんですか?どなたが助けに来られたんですか?

助けではなくて、彼ら自身が車で国境まで運んできて、それでトルコ側が受け取って、そのまま23日入っていた施設に入れられたんですけど。

ーその時の気持ちとしてはどうでしたか。ほっとしたとか?

いや、とにかく荷物がないことに腹が立って、ということと、トルコ政府側に引き渡されるとすぐに日本大使館に引き渡されると。そうなると、あたかも日本政府が何か動いて解放されたかのように思う人がおそらくいるんじゃないかと。それだけは避けたかったので、ああいう形の解放のされ方というのは望まない解放のされ方だったということがありまして。

江川紹子(ジャーナリスト)

「『自己責任』というのは、自分が受けた被害を誰のせいにもしないこと。

それが充分すぎるほど分かっている人に対し、わーわー『自己責任』言い募っても無意味」

「それとは別に、国は自国民保護の責任があるから、国に責任がない事態でも、海外で困難な状況に陥った国民は助けなければならない」

橋下徹(元大阪市長)

「ジャーナリストとして、世界が報じないことを俺が報じるんだという心意気は良し。本当にそれで成功して世界のメディアが報じていないことをどんどん報じたのであれば拍手喝采ですよ。(安田さんはそれが)できなかったんだから。そこは結果責任で、税金使って政府の国際テロ情報収集ユニット使って労力かけたんだから、帰ってきたときには『すみません、結果出せまでした。ごめんなさい』というのは当然だと思う」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181025/k10011684821000.html

https://www.j-cast.com/2018/10/27342235.html?p=all

(2)仮説(450文字以内)

・日本政府は身代金要求には応じないように見せる必要があったのではないか。

身代金を払ってしまうと、イスラーム過激派・犯罪集団に

「テロリストにさらわれたらおとなしくお金を出す」

「日本人をマトにかけると膨大な利益が期待できる」となりかねないのではないか。

そうなった場合、日本人の安全が確保できなくなる。

・日本国内で紛争地域取材に対して

「自分の意思で危険な場所に訪問したのだから、自業自得だ」

という論調になるのはなぜか。

→命の危険がある地域に取材に行き、その現状を伝えることの価値が

理解されていないのではないか。

→日本のメディアは紛争地域取材のフリージャーナリストから

“良い映像を撮ってきたら買うよ”、というだけの関係になっていないか。

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