ニュース記事概要
高齢になった家族の在宅介護を、男性が担うケースが増えている。国の調査では徐々にその割合が高くなり、2016年は在宅介護者全体の34%に上った。ただ、慣れない家事に戸惑う男性は多く、悩みを相談できず孤立し、家族に手を上げることもあるという。負担を和らげようと、男性介護者向けの料理教室「ケアメンズキッチン」が福岡市で始まった。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180818-00010000-nishinpc-soci
厚生労働省の16年度の高齢者虐待調査
虐待した人の割合
「息子」が40・5%
「夫」が21・5%で全体の6割を超えた。
(1)相反する2つ以上の意見
国は在宅介護を推進しているが、要介護度が軽い人向けの訪問介護と通所介護サービスは昨年4月までに介護保険から市町村事業に移り、事業者がサービスから撤退する動きもある。
「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」事務局長
同居家族を主に介護する人は「子の配偶者」が約半数を占めるなど最も多かった。
「要介護者の『義理の娘』である息子の妻が多かったが、今は夫や息子など担い手が多様化している」
「在宅介護分野のサービスが悪くなると、仕事を辞めて介護に従事する状態になりかねない。男性が介護離職すると、男女の収入の差が悪い方向に働き、家計が一気に厳しくなりがちだ。国は軽度の人向けのサービスを手厚くする必要がある」
http://www.ritsumei.ac.jp/ss/sansharonshu/assets/file/2011/47-3_04-01.pdf
(2)仮説
男性と女性の役割の現実と「社会常識」のギャップと、
日本人の長寿化が問題と感じる。
日本社会は介護は家族の中で女性が担うものという形で進めてきたが、
女性の社会進出、核家族化が進み、
男性もその役割を担うようになっている(在宅介護者全体の34%)。
現実が変わっているにも関らず「社会常識」の方が変わらず残っているので
現実と「社会常識」の間にギャップが生まれているのではないか。
また、長寿化により介護期間が延びているのも問題を深くしていると感じる。
認知症の親族を長期間介護するというのは人類が経験したことがない領域だ。
長寿化によってその費用と介護者のストレスが大きくなっているのではないか。