ニュース記事概要
女性専用の寄宿舎型シェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営元であるスマートデイズは
2018年1月以降に中高所得層のサラリーマンが中心の物件オーナーへの賃料支払いを停止し、多額の借入金の返済に窮するオーナーが続出するなかでの経営破綻となった。
4月に東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29421720W8A410C1X12000/
物件オーナ:約700人
推定被害総額:1000億円
物件オーナーの年齢:40代_37%。これに30代と50代を合わせると96%
賃貸用の空き家:2003年時点で367.5万戸→2013年に429.2万戸 約62万戸増加
(1)相反する2つ以上の意見
スマートデイズ(民事再生法申請時の書類)
「平成29年(2017年)10月ごろから、金融機関によるオーナー向けの融資が停止ないし急減し、新しいオーナーとの間でシェアハウス建築の計画を進めることが困難となった」
不動産業界関係者
「スマートデイズが多くの顧客を獲得できた最大の要因は、『家賃保証』に加えて月に数万円程度の利益が出るというメリットがあったからです。物件を所有するだけで副収入が得られる、ということで物件購入に踏み切るサラリーマンが多かった」
かぼちゃの馬車に投資した会社員
「スマートデイズと契約したのは、老後への備えのつもりでした。今は銀行にお金を預けても資産が増えることはない。かといって、株やFXはリスクが大きい。不動産投資を検討し始めていたときに勧誘を受け、購入を決めてしまったんです」
参考URL
https://diamond.jp/articles/-/168348
(2)仮説
問題点:地方銀行は金余りしているのに、適切な融資先を作れていないことではないか。
マイナス金利は金融の活性化には有効なはずと考えたが、地方銀行では金融機関同士
の食合いが発生し収益力が悪化している。
1.低金利環境の長期化。 + 人口減少で地域経済の縮小。
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2. 地方銀行同士の競争激化。地方銀行の収益力が悪化し、経営の不安定化。
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3.地方には融資先がない。しかし、マイナス金利のため融資をしないと損をする。
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4.融資実績のため、リスク覚悟で融資した先が「かぼちゃの馬車」オーナーだった。
「物件の収益性・資産性」ではなく「本人の返済能力」を重視して融資を行った。
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5.「かぼちゃの馬車」のシェアハウスの部屋数は急拡大したが、入居率が低下。
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6.賃貸料ではなく、オーナーの新規物件購入の利益で「かぼちゃの馬車」を運営する。
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7.金融機関が「かぼちゃの馬車」オーナーへの融資をやめる。
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8.オーナーの新規物件購入の利益がなくなり「かぼちゃの馬車」破綻。
参考URL
https://jp.reuters.com/article/boj-bank-report-apr-idJPKBN17L1GB
http://bunshun.jp/articles/-/7656