ニュース記事概要
学校給食では完食することが正義とされる。しかし、
「1.小食で食べる量が食べられない」、または、
「2.苦手な食べ物がある」ためこの方針に苦しんでいる子どもがいる。
教育指導で完食させるのではなく、生徒の状況を考えて工夫することが
必要なのではないか。現代人のカロリー摂取過多による発病を考えると
「食べ残せ」と指導しても良いかもしれない。
https://toyokeizai.net/articles/-/247115
平成25年度で、児童・生徒1人当たり約 17.2kgの食品廃棄物が発生
https://www.env.go.jp/press/100941.html
全世界の肥満とその関連病の死亡者数 約300万人(2010年)
(1)相反する2つ以上の意見
ある学校の先生
「給食の量はその学年の子にふさわしい量になっているのだから残してはいけない」
古瀬絵理(フリーアナウンサー)
「息子が通う小学校の給食は、苦手なものは量を減らしてよいことになっているらしく、食が細い息子も給食が嫌だとは1度も言いません」「残さず食べた時は、私もうんと誉めるし、担任の先生も誉めてくれますが、完食できないからといって咎められることもないのです」
市町村の保健師
メタボや生活習慣病の予防指導をおこなうときには、
「満腹になるまで食べない。食べ残す勇気が必要」と教えている。
白澤卓二(アンチエイジング研究者)
「ウイスコンシン大学のワインドラック教授の研究によると、ヒトに近いアカゲザルを使った実験で、カロリーを70%に減らした(腹七分目)猿たちは、病気の発症率や死亡率、認知機能、学習機能などにおいて老化度合いが顕著に少なかった」
(2)仮説(450文字以内)
・なぜ「残さず食べなさい」という教育指導がナンセンスになったのか
→食料が豊富になったから。カロリー摂取が容易になった。
→食べ残しても飢えることがなくなった。
→共働きが普通になり、両親と食事する機会が減り「残さず食べなさい」と言われない。好きなものを食べるのが習慣化している。
・なぜ「残さず食べなさい」と教育指導するのか?
→太平洋戦争後、日本は貧しく食料は貴重で、残すなんてもっての他だった。
その教訓を守っている。
→食材、食材を作る人、食材を調理する人に対する敬意の表し方として「残さず食べる」が良いとされた。
→食べ物に好き嫌いがなく、今ある食べ物を残さず食る人間が生き残ってきた。(限られたカロリーを臨機応変に摂取した人間が生き残った。)