<概要>
永住権などの取得支援を手がけるコンサルティング会社「ヘンリー・アンド・パートナーズ」(本社・イギリス領ジャージー島)が 、
ビザなしで渡航できる国の数を各国・地域で比較する「パスポートランキング」で、日本がシンガポールと並び世界一であることを発表した。
一方で、 2015年には日本人出国者1,621万人に対して、訪日外国人旅行者が1,974万人と初めて逆転し、日本人は海外旅行をせず、内向きであると考えられている。
http://news.searchina.net/id/1670840?page=1
https://www.huffingtonpost.jp/2018/03/04/world-passport-ranking_a_23376718/
疑問1:日本人出国者は本当に減少しているのか?
図.1に2000年~2017年までの1年間の日本人出国者数を示す。
図.1 2000年~2017年までの日本人出国者数
平均1,678万人となり、多少増減しているが一定人数を維持しており、
減少傾向とは言い切れない。
http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/in_out.html
疑問2:若者は本当に海外に行っていないのか?
若者の定義を15~34才、中年を35~59才、高齢を60才以上と仮定し、
2015~2017年の3年分を比較した結果を図.2に示す。
http://www.moj.go.jp/housei/toukei/toukei_ichiran_nyukan.html
若者は3年間の平均では496万人/年 海外に出国している。
福岡県の人口が約500万人なので、毎年福岡県民がいなくなるくらいの
若者が海外に行っているイメージとなる。
若者の 3年間を比較すると海外旅行者は微増している。
年代で比較すると中年が811万人/年と一番多く、
若者より315万人多い。逆に高齢の年代は306万人となり
若者より190万人少ない。
若者より中年の方が海外旅行者が多いのは
旅行資金を手に入れやすいからではないか。
一方、高齢の年代が少ないのは旅行資金よりも体力の衰えにより
行こうにも行けない人が多いのではないか。