受験生のとき模試の偏差値で一喜一憂したことはないだろうか。
偏差値を使う目的は、同じ点数でも科目の平均点により、
その価値が異なることを見分けるためだ。
例えば国語と数学で同じ70点をとったとしても、国語の平均点は70点
数学の平均点は50点だった場合、数学で70点取る方が難しいことがわかる。
偏差値はテストの点数と受験生の割合から図.1のような
山が描けるという仮説に基づいて、式(1)から求められる。
偏差値=50+10×[(テストの点数-平均点)/平均点からのバラツキ]…式(1)
![](http://shibuyasyuichi.xyz/wp-content/uploads/2020/02/image-5.png)
例えば、平均50点の数学のテストで70点をとったとする。
このテストの「平均点からのバラツキ」が10点だとすると、偏差値は70となる。
エンジニアはこれと同じ仮説を用いて製品の良否を判断している。
「平均からのバラツキ」の±3倍以内に製品が収まれば
どんなに大量に作って図.1の山の中に99.7%以上収まると
統計的に確認をとることができる。
仕事ではイメージセンサーを作るに当たり、
加工した大きさが 「平均からのバラツキ」の±3倍以内 か
どうかが一つの判断基準になる。
これを満たしていれば
同一品質の製品であることを担保できるからだ。
逆にこれを満たさない場合は、
製品のバラツキがあり問題となる。
例えば、同じメーカの同じ機種のスマホで写真を撮影したのに
片方は明るく綺麗に写って、片方は少し暗めに撮れてしまう
ということが起こり得る。
このような製品バラツキを起こさないために、
「平均からのバラツキ」という道具を使って
エンジニアは製品の品質管理をしている。