〈概要〉
東京オリンピック組織委員会 森会長の
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」
という発言から女性蔑視問題となる。
オリンピックを率いる長が女性蔑視発言したことにより
国内外のメディアから批難が集まった。
〈森会長の発言は女性蔑視なのか?〉
発言全文を読んで見た。
ラグビー協会の女性理事は話しが長い。
だから他の協会でも
女性理事を増やす文科省の方針は
会議時間が長くなるからやめた方が良い
という内容だった。
濁した言葉で明確に女性蔑視と取れる内容ではなかった。(全文を末尾に示す)
論理的におかしいと感じる点
・女性理事は一般的に話しが長い。本当か?
男性理事でも長い人がいるのではないか?
・発言をしようとする理事は不要である
→発言をする為に理事は会議に参加しているので
会議が長くなるから発言しない方が良いというのはおかしい
議論が深まらない発言は慎んで欲しいならわかる。
<本当の問題はどこか?>
・東京オリンピックはなぜ2020年に開催したかったのか?
→仮説:日本が経済効果でお金を得たい為。
前回大会のように、日本の成長を世界に示す、
日本インフラの急整備の口実としては
今大会は機能していない。
→IOC側が望む要求を実現できる人選として森会長がいたのではないか。
IOCの理念は二の次で、実務を優先させていたと想像する。
IOCの利益による現金化を最大にしてくれる人選なのではないか。
・なぜ今回の失言に国内外は過剰に反応するのか?
→オリンピックは平和の祭典という大義で開催している。
しかし、近年開催地では費用がかさみ負債を抱えることが
判明し開催辞退をする都市が出てきている。
オリンピックが平和の祭典ではなく、
市場原理に応えるスポーツの一祭典に変容してきているのではないか。
オリンピックの現金化はテレビ放映権がメインとなっている。
これを最大化する組織運営がなされている。
平和の祭典を実現する人ではなく、オリンピック開催の利益の
現金化を最大にしてくれる人が求めれらている。
このことと、オリンピックの理念が相反しているから問題なのではないか。
〈森会長の発言全文〉
これはテレビがあるからやりにくいんだが、女性理事を4割というのは文科省がうるさくいうんですね。
だけど女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります。
これもうちの恥を言いますが、ラグビー協会は今までの倍時間がかる。
女性がなんと10人くらいいるのか今、5人か、10人に見えた(笑いが起きる)5人います。 女性っていうのは優れているところですが競争意識が強い。誰か1人が手を挙げると、自分も言わなきゃいけないと思うんでしょうね、それでみんな発言されるんです。結局女性っていうのはそういう、あまりいうと新聞に悪口かかれる、俺がまた悪口言ったとなるけど、女性を必ずしも増やしていく場合は、発言の時間をある程度規制をしておかないとなかなか終わらないから困ると言っていて、誰が言ったかは言いませんけど、そんなこともあります。 私どもの組織委員会にも、女性は何人いますか、7人くらいおられますが、みんなわきまえておられます。みんな競技団体からのご出身で国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです。ですからお話もきちんとした的を得た、そういうのが集約されて非常にわれわれ役立っていますが、欠員があるとすぐ女性を選ぼうということになるわけです。