(読書)世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営における「アート」と「サイエンス」_21

<読んだ本>

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営における「アート」と「サイエンス」

著者 山口周  出版社 光文社新書

<筆者の言いたいこと>
無常が日常な世界となり、「論理」「分析」「理性」だけでは経営判断ができなくった。
誰もが論理的、分析的な判断決定を行うようになり、方法論自体が陳腐化してしまった。
人間の五感に訴える「美意識」という判断基準を持つことで、経営判断のレベルを上げることができると、世界のエリートは考えている。
たとえばマツダは「魂動(こどう)」というデザインテーマを掲げている。このデザインテーマに自社のクルマは合致しているか?合致していると正確に判断できる人は誰か?が判断できるような美意識が求められている。
※ ここでのエリートは現在の社会システムに良く適応できている人のことを指す。
<今後に生かす>
「デザイン」と「経営」には本質的な共通点がある。
「エッセンスをすくいとって、後は切り捨てる」
とある。
あれもこれもと機能をつけた製品はろくなものにならない。
あれもやる、これもやるといった経営方針は力が分散してしょうがない。
「エッセンスをすくいとって、後は切り捨てる」
公募や仕事に応用しようと思う。
<その他 感想>
電通の新入社員の過労死事件についての問題の本質が印象に残った。
P.83
業務量を適切に管理できなかった直属の管理職の責任ということになるわけですが、
この問題はそれほど単純なものじゃありません。 中略
つまり「広告取引一件当たりの収益性の低下を、件数の増加で補おうとする基本的な経営戦略の破綻」にありますから、一介の中間管理職がどうこうできる問題ではないのです。

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