タイトル:疲れすぎて眠れぬ夜のために
著者:内田樹
出版社:角川文庫
<筆者の言いたいこと(200文字以内)>
ビジネスとレイバーの差は、その人が「リスクを取る」
という決断をできるかどうかだ。
会話の本来の目的が有意な情報交換にあるのではなく、
ことばを発する人がこちらにいて、
ことばを感謝とともに受け取り、それに返礼する人が
あちらにいる、という事実そのものを
確認することにあるのです
礼儀作法の目的は
「仮面をかぶることによって自分の利益を最大化」すること
自立できる人間、孤独に耐えられる人間しか、温かい家庭を築けない
<今後に活かすこと(100文字以内)>
資本主義とは一体何なのか、説明できるようにする。
資本主義がめざすのは
「たくさん生産する、たくさん流通する、たくさん消費する」
ということ。ただそれだけ。
なぜそんな経済体制になるのか?
<その他>
・欲望の充足を生態系の安定より優先的に配慮する生物、それが人間である。
・市場を活性化する方法
「みんなが同じものを欲望し、かつ欲望の対象が一定しないこと」
この欲望のめまぐるしい点滅が資本主義の理想状態
・若い人が分かっていないのはこの「人間はわりと簡単に壊れる」
という事実です。
・ビジネスの愉しさは、お金が儲かることではなく、
何か新しいことをすると、その結果がすぐ出る、
その「反応の速さ」にあります。
・やるのが決まっている、うまくやっても別に褒められないし、
決まった通りのことをしなかったら怒られる、そういうのがレイバーです。
・人間が仕事に求めているのは、突き詰めて言えば
「コミュニケーション」です。
・貨幣はそれ自体には何の価値もない商品です。
唯一の価値は、これを持っていくと何か交換してくれるという点にあります。
交換することにだけ使える商品、それが貨幣です。
だから、お金は退蔵するものではありません。使うものです。